バートン・マルキール
1932年生まれ。1964年プリンストン大学経済学博士。同大学経済学部長(74−75、77−81),大統領経済諮問委員会委員(75−77),エール大学ビジネス・スクール学部長(81−88),アメリカン証券取引所理事等を歴任。世界的な投信会社バンガード・クループなどの社外重役としても活躍。現在,プリンストン大学名誉教授,ウェルスフロント・インク チーフ・インベストメント・オフィサー,リバランス社投資アドバイザー。
井手 正介(いで・まさすけ)
1942年生まれ。一橋大学商学部卒。野村総合研究所入社。ペンシルベニア大学ウォートン・スクール経営学博士(MBA)。野村総合研究所,野村マネジメント・スクール研究理事,青山学院大学ビジネススクール教授,(有)マネジメント・ディベロップメント・インク代表,(株)クレスコ取締役監査等を歴任。著書に『ビジネス・ゼミナール 株式投資入門』,『バリュー株投資は「勝者のゲーム」!』,訳書に『億万長者を目指すバフェットの銘柄選択術』,『ジム・クレイマーの“ローリスク”株式必勝講座』などがある。
株式投資の長い歴史の中で「様々な投資家が繰り返してきたこととは何か」「これまで多くのアクティブ投資家がインデックス投資を上回る成績を残せないで来たか」ということを過去の歴史を振り返りながら研究をもとに解説し、長期でインデックス投資をすることがいかに重要であるかということを読者へ伝えています。
・投資と投機の違い
・長期投資が何故良いのか
・アメリカの過去のインフレ事例
・過去のバブルの起き方と弾け方の歴史
・投資熱が発生してしまう意外な事例
・多くの人が投資に失敗してしまう歴史的事例
・株価を上昇させるための不正の歴史
・株式市場を見るときの冷静さの大切さ
・仮想通貨の仕組みと歴史
・仮想通貨の将来予測と現在の利用状況
・仮想通貨の構造的危険性
・「テクニカルとファンダメンタル」分析比較
・チャート分析で陥りやすい現象
・株価予測が不可能とされるわけ
・株価をよむということが示すもの
・様々な投資手法とその結果
・株式予測指標を生み出そうとしてきた歴史
・証券アナリストが予想を間違えてしまうわけ
・分散投資の意味とその内容
・国際分散投資のメリット
・人がキャンブルのような不確実性を好む理由
・投資戦略の教訓
・投資で騙されないための知恵
・ハイリスク投資をしてしまう投資家心理
・資金管理のための10か条
・過去の株式と債券の市場状況
・リスク許容度と年齢との関係
・インデックスファンドが有用であるわけ
この「ウォール街のランダム・ウォーカー」は、長期で投資するインデックス投資がいかに有用であるかということを様々な分析をもとに紹介しているので、インデックス投資をしている投資家にとって「本当に、このままインデックス投資を続けていっても大丈夫なのか?」という不安をぬぐいさってくれる内容となっています。
また、この「ウォール街のランダム・ウォーカー」は、株式投資をする上で知っておかなければならない知識の多くを紹介しており、投資に失敗することを軽減してくれます。
そして、この「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読むと、株式市場に起こる出来事を冷静に見ることのできるための思考法が学べます。
どうしてもインデックスファンドの利率よりも、アクティブファンドの利率に目がいってしまい、インデックスファンドを長期に積立てるよりも、アクティブファンドに投資して手早く利益を出したいと考えてしまうときがあります。
しかし、この「ウォール街のランダムウォーカー」を読んでおくと「もし途中でインデックスファンドの積み立てをやめて、アクティブファンドに移行した場合はどうなるのか」ということを示してくれるので、インデックスファンドを地道に続けていくことに自信を持てるようになります。
この「ウォール街のランダムウォーカー」は、「長期のインデックス投資で積み立てをして資産形成をしなさい!」といま多くの方に声高に叫ばれているのは何故かという理由の裏付けをしてくれる本です。