橘木俊詔(たちばなき としあき)
1943年、兵庫県生まれ。小樽商科大、大阪大学大学院を経て、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学教授、同志社大学教授を歴任。現在、京都女子大学客員教授。仏米英独で研究職・教育職を経験。元日本経済学会会長。専門は経済学、特に労働経済学。主な著書に『日本の経済格差』(エコノミスト賞受賞)『家計からみる日本経済』(石橋湛山賞受賞)『格差社会』『新しい幸福論』(以上、岩波新書)、『「地元チーム」がある幸福』(集英社新書)、『夫婦格差社会』(迫田さやか氏と共書)『世襲格差社会』(参鍋篤司氏との共書。以上、中公新書)など多数。講談社現代新書には『離婚の経済学』(迫田さやか氏との共書)、『早稲田と慶応』がある。
2021年3月に出版時点での統計データに基づいた50のデータを一つづつできるだけ簡潔に解説し、現状の日本の状態と今後の日本がどうなっていくかの予想を数字をもとに分析した内容となっています。
・今の日本の世界的におかれている状況
・日本の統計的データ
・日本の実力の推移
・日本が今後どのように変化するかの予想
・外国と日本の違い
・新型コロナが与えた日本への影響
・日本の教育環境
・日本の経済環境
・日本の労働と賃金環境
・日本人の生活環境
・日本の老後と社会保障環境
・格差社会環境
この「日本の構造 50の統計データで読む国のかたち」は、数字的根拠に基づき様々な角度で日本を分析し、外国との違いなどを解説しているため視覚的にもわかりやすく、信頼できる根拠を用いているので今の日本の状態を知り今後の日本を予想するにあたって参考にできる内容となっています。
著者の橘木俊詔氏は、読み手のことを考えて、できるだけ簡単に読むことができるように各統計データの解説を3ページで表現する工夫をしているので簡潔でわかりやすい構成となっています。
自分で数字を調査することは、なかなか困難な中で、この「日本の構造50の統計データで読む国のかたち」は、その調査をしてくれており、日本の代表的な分野での統計的データを教えてくれます。
新型コロナウィルスの蔓延により、「今後の日本はどうなっていくのだろう?」と考えることも多くなってきた中、今後を考えるとしても現状の日本がどうなっているかが、まず重要となります。
そんな中でこの「日本の構造50の統計データで読む国のかたち」は代表的な日本の統計データを示してくれます。
この「日本の構造50の統計データで読む国のかたち」を読むことによって「現状の日本の分析」と「今後の日本の進んでいく状況予測」そして「自分たちが今後どのような行動を取っていかなければいけないか」を考える上で参考になり、過去から現在までの日本のおかれている状況の変化や統計をとってみると意外と知らない日本の現状を学ぶことができます。「えっ!日本ってそんな状況だったの?」という統計データもあり意識改革に役に立つ内容となっています。