当時(20年ほど前)ネットの活用もできずに何をしていいかもわからず、本を読むことでしか情報を取ることができなかったとき、成功者が読んでいる本を紹介している書籍に出会い、圧倒的に読まれている本がこの坂の上の雲でした。
(まずは、人気一番から入るという、安直な考えでしたが、これがなんと!面白かった)
司馬遼太郎(しば・りょうたろう)
大正12(1923)年、大阪市に生まれる。大阪外国語学校蒙古語科卒業。昭和35年、「梟の城」で第42回直木賞受賞。41年、「竜馬がゆく」「国盗り物語」で菊池寛賞受賞。47年、「世に棲む日日」を中心にした作家活動で吉川英治文学賞受賞。51年、日本芸術院恩賜賞受賞。56年、日本芸術院会員。57年、「ひとびとの跫音」で読売文学賞受賞。58年、「歴史小説の革新」についての功績で朝日賞受賞。59年、「街道をゆく”南蛮のみちI」で日本文学賞受賞。62年、「ロシアについて」で読売文学賞受賞。63年、「韃靼疾風録」で大佛次郎賞受賞。平成3年、文化功労者。平成5年、文化勲章受章。著書に「司馬遼太郎全集」「司馬遼太郎対話選集」(文藝春秋)ほか多数ある。平成8(1996)年没
軍人や民間人、文豪など様々な目線で、各々の分野の人物に焦点をあてて、日露戦争当時の時代背景を軍人、民間人文豪等、様々な角度や目線で書き綴っています。
「なぜ、日本が日露戦争に勝てたのか?」「当時の国民はどのような感情を抱いていたのか?」がよく分かる内容となっています。
・ 組織を動かしていく、若しくは、
判断を下していく立場にある方。
・ 日露戦争時の情報が知りたい歴史
好き。
(かなり当時の状況や軍人の心理
まで詳しく書かれています。)
・当時の文学人(正岡子規や夏目漱石
等)が好きな方。
・真剣な内容と喜劇が織り交ぜられた
書物が好きな方。
(真剣な場面もありますが、笑える記述
も多いです)
この本の中では、「トップの判断によって、何がどう変化したのか!」「見えないものに対する不安がどう影響するのか!」「よくあるトップの心理状況」「トップの判断による残酷な結果」「無理無茶の結末」「日頃からの部下に対する心がけ」「遊び心の大切さ」なんてものが学べる本となっています。
まずは、この「坂の上の雲」は、やはり日露戦争時代の歴史好きにはたまらない内容となっています。全8巻と少々長めですが、どの巻もそれぞれ、「そうだったのか〜」と思える情報が満載です。
戦時史好きな方が日頃触れることがあまりない、文学人の心持ちも書いてあり、文学人の心境についても興味を持てるきっかけとなれ、ちょっと違った目線での感覚を感じることができ「そんな感覚もあるな〜」という思いを感じることができます。
日露戦争の本当の内容、状況、人々の心理状況を細かく知れる内容となっていますが、現代社会での決断を下すという時に過去の失敗事例として学ぶことの多い本です。
この「坂の上の雲」は、判断を下すとき、人を率いるとき、悩みが多い時、判断を下した結果が、必然だったのか、偶然だったのかを先んじて例示してくれている参考書となります。
もし、判断を下す立場となり、今後、組織を動かすときの判断に悩んでいる方は、一度読んでみることをおすすめします。