田村正之(たむら・まさゆき)
日本経済新聞編集委員。社会保険労務士。証券アナリスト(CMA)、ファイナンシャルプランナー(CFP®)。
著書に『人生100年時代の年金戦略』『税金ゼロの資産運用革命』『老後貧乏にならないためのお金の法則』(いずれも日本経済新聞出版)、共著に『日本会社言論Ⅴ』(岩波書店)など。田村優之の筆名での小説で開高健賞。経済小説『青い約束』(原題『夏の光』で松本清張賞最終候補、ポプラ社)は13万部のベストセラー。
老後資金に不安を持っている方向けに「年金の仕組み」や「年金制度の上手な活用法」「あまり知られていない年金のアレコレ」を具体的数字と様々なパターンによる事例をもとに「どうやってやったら年金の仕組みをうまく使っていけるか」ということを解説しています。
そして、老後資金を企業年金やイデコ、NISAなどを使って準備していく方法もあわせて紹介しています。
・老後を安心して迎えるために大切なこと
・65歳まで生きた人の平均寿命統計
・年金受給額を上げる方法
・年金の仕組みが破綻しない理由
・公的年金の改正状況
・税優遇の公的制度
・NISAとiDeCoの改正状況
・老後資金形成方法の一例
・年金の本質的なとらえ方
・年金について知っておきたい知識
・ねんきん定期便の見方
・年金で貰える金額の計算方法
・年金額の決め方
・マクロ経済スライドの中身
・GDIFの仕組み
・年金未納者のあまり知られていない実態
・加給年金の仕組みと活用法
・年金繰上げ受給のデメリット
・年金繰り下げ受給のメリットと得する仕組み
・年金の受給額がわかる便利なサイト
・障害年金で見逃されている適用条件
・投資信託の費用に関する知識
・課税所得計算サイト
・iDeCoで気をつけておくこと
・iDeCoと企業年金を合わせて使う場合の方法
・iDeCoの受給時のお得な受給方法
・NISAの中身
・NISAのメリットとデメリット
・新NISAへの対応法
この「人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略」は、多少数字が多く難しく感じる部分も多いですが、年金や老後資金に対する数多くの知識を紹介しており、数字的なものがわからなくても年金制度のどの部分対して気をつけておかねばならないかということを学べる本となっています。
そして、この「人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略」を読むと、年金に対する多くの方が勘違いしている情報も教えてくれているので、年金に対する見方が変わります。
また、わかりにくいところは、図解を使ってできるだけわかりやすくなるような工夫がされており、読者に寄り添った構成となっています。
老後資金2000万円問題などもあり、老後に不安を感じている方も多いと思います。そんななか、この「人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略」は、多くの事例と数字を根拠に、今後の年金がどうなっていくのかを詳しく解説しているので、年金のことを考える上での不安を解消できる要素が多く含まれています。
実際、この「人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略」を読んでも自分がどのようにしたら損をせずに済むのかいうことを理解するのは、それぞれの条件によって異なるので難しいかもしれませんが、この「人生100年時代の年金・イデコ・NISA戦略」を読むことによって「何もしなければ損をするかもしれない」ということを学べるので、老後対策を行動に移すきっかけを与えてくれます。