佐藤義典(さとう・よしのり)
早稲田大学政治経済学部卒業。NTTで営業やマーケティングを経験後、米ペンシルベニア大ウォートン校にてMBAを取得。その後、外資系メーカーにてガムのブランド責任者としてマーケティング、営業、開発、製造などを統括。外資系マーケティングエージェンシーでは、営業チームのヘッドやコンサルティングチームのヘッドなどを歴任。現在は「戦略と戦術を結ぶ」ことを理念とする経営コンサルティング会社、ストテラジー&タクティクス株式会社の代表取締役社長として活躍中。無料マーケティングメルマガ、「売れたま!」の発行者としても知られる。大手新聞社、財閥系不動産会社、高級化粧品メーカー、大手航空会社などさまざまな業種のマーケティング戦略、戦術のコンサルティング実績がある。
新規事業のテストパターンとして始めたレストランの売上が落ち、撤退廃業するかどうか迷っている社長が、レストランを管理している企画室の室長(大久保博)とマーケティングをしたくて転職し企画室の配属となった(売多真子)に、このレストランの立て直しを2ヶ月で行うよう命令じて、命令を受けた二人がどうやって企画を練り、レストランを売れるレストランに変えてかを小説仕立てで書くとともに商品を売るために大切なことを解説しています。
・商品を売るときの考え方
・商品を買うとはどうゆうことか
・顧客にとっての価値の考え方
・顧客の刺激の仕方
・ターゲットの絞り方
・お客様の思考パターン
・常識を打ち破る方法
・差別化の仕方
・代表的な商品販売の戦略
・具体的商品販売事例
・行動の大切さ
・ものを売るとき何を重視したら良いか
この「ドリルを売るには穴を売れ」は、実際に商品の販売に携わっている現場ではよく起こりうるであろう物語を小説調で書くことにより、共感できることが多いので、かたい文章だけでなくすんなり読みやすくなる工夫をしています。
また、解説文では、しっかりと、商品を売るには「何が重要で」「どういった意識でいなければならないのか」をわかりやすく解説してあり、気づきを与えてくれる内容になっています。
サクセスストーリーとマーケティングの方法論の解説が交互に書かれていることによって読みすすめることが苦にならないようにもなっているので、その部分でも最後まですんなり読みすすめることができる構成となっています。
そして、この「ドリルを売るには穴を売れ」は、店頭で商品を売ることだけでなく、ネット販売に対しても多くの気づきを学べる内容になっています。
どうしても、長く販売の仕事をしていると「どう売ってやろうか?」「どんなものを売りたいか?」と自分中心の考えになってしまいがちで、その結果なかなか思い通りにいかないことが多くなります。
「そんな状況が何故起きるのか」をこの「ドリルを売るには穴を売れ」は気づかせてくれます。
ノウハウもなく知識もなくアフィリエイトなどでネット販売で商品を売るときには、特にどのような心構えが必要なのかも教えてくれる内容となっています。
「商品を売りたい」「売り場の雰囲気を変えたい」「多くに人を率いていかなければならない」なんて思っている方には、ぜひ読んでもらいたいおすすめの本です。
この「ドリルを売るには穴を売れ」を読むことによって商品を売ることに行き詰まっている方の販売向上の参考になります。